株式会社NonameSでは店舗オーナーが自社の店舗に集客するための動画マーケティングのサポートをおこなっています。
動画コンテンツがビジネス成長の鍵を握る今、店舗オーナーとしてのあなたに最適な動画編集スキルを身に付ける方法をご紹介します。
このシリーズでは、基本的な編集技術からプロモーションビデオの作成まで、ステップバイステップで解説していきます。
動画がもたらす可能性を最大限に活かし、お客様の心を掴むための第一歩を踏み出しましょう。
今回のテーマは【フォント】です。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
Contents
動画解説
1.テロップとは?
今回はフォントの話をしていきますが、フォント選択の前に動画編集におけるテロップについて役割など概要をお伝えしたいと思います。
テロップとは、動画やテレビ番組において、映像の上に重ねられて表示される文字情報のことを指します。
視聴者に対して音声だけでは伝わりにくい情報を補足するために使用されるほか、特定のメッセージを強調する目的でも使用されます。
テロップは、字幕としてセリフやナレーションを文字化したものから、商品やサービスの名前、アクションの説明など、さまざまな情報を視覚的に伝える役割を果たします。
テロップを上手に使うと視覚的な魅力を引き出し、視聴者の興味を引くことができますが、場面に合わない色やフォントを使用すると逆にメッセージが伝わりにくくなり、視聴者に違和感を与えることがありますので注意してください。
2.テロップにおける注意点
テロップは視聴者に対して情報を的確に伝えるための重要な手段ですが、過剰な使用や不適切な配置は逆効果を招くことがあります。
テロップが動画の他の要素を妨げたり、文字が読みづらくなることがないように注意が必要です。
また、編集に力を入れすぎることで必ずしも再生数が増えるわけではありません。労力と効果が必ずしも比例するとは限らないため、テロップに関しては適度に力を抜いて編集するのがコツです。テロップにおける注意点を、視認性、可読性、一貫性の3つの観点から、効果的に使用するためのポイントを解説します。
2-1.視認性
視認性は、テロップがどれだけ視覚的に見やすいかを指します。
背景に対してテロップが埋もれないように、文字色と背景色のコントラストを強めることが大切です。
例えば、白い要素が多い動画に白い文字でテロップを入れることはあり得ないですね。
また、テロップが映像の他の要素を妨げないように、適切な位置に配置し、影や縁取りを加えて文字を際立たせる工夫も必要です。
特に、動きのあるシーンや色彩が豊かな映像では、視認性が低下しやすいため、注意が必要です。
2-2.可読性
可読性は、視聴者がテロップをすばやく理解できるかどうかを示す要素です。
フォントサイズや文字数がこの可読性に該当します。
テロップのフォントサイズは、視聴者が無理なく読める大きさであることが重要です。
また、文字数が多すぎると、視聴者が読み切れなくなるため、情報を簡潔にまとめることが求められます。
一般的に、人間が一度に読み取れる文字数は20~30文字程度であり、これを超えると理解が難しくなる可能性があります。
表示時間も重要で、短すぎると視聴者が読み切れず、長すぎるとテンポが悪く感じられます。通常は、1秒あたり3~4文字程度が目安とされており、20~30文字のテロップであれば6~8秒程度表示するのが適切です。
また動画においては最大で2行までの表示に留めてください。三行以上の文章は文字を占める割合が非常に多くなるので見づらさ・読みづらさに繋がります。
2-3.一貫性
一貫性は、動画全体で使用するフォントやテロップのデザインが統一されているかどうかに関わります。
異なるフォントやスタイルを頻繁に使用すると、視聴者に混乱を与える可能性があります。
テロップのフォントや色、配置を一貫して使用することで、動画全体のメッセージが視覚的に整い、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
ちなみに弊社の動画では、杉本のテロップを白文字に青シャドウ、鈴木のテロップを白文字に赤シャドウ、強調部分はどちらも黄色文字に統一しています。
また、ブランドカラーやテーマに基づいたデザインを採用することで、統一感を高めることが可能です。
3.フォントが与える印象について
フォントは、テロップや字幕の印象を大きく左右します。
動画のテーマや内容に適したフォントを選ぶことで、メッセージの効果が高まります。代表的なフォントの種類とそれぞれの特徴を説明します。
3.2 ゴシック体
ゴシック体は、均一な線幅で構成されたシンプルなデザインが特徴です。
視認性が高く現代的でクリーンな印象を与えるため幅広い用途に対応できます。
特に、ニュースや説明動画、字幕に適しており、情報を明確に伝えたいときに重宝されます。ただし、重厚感や高級感を求めるシーンには不向きです。
3.1 明朝体
明朝体は、縦線が太く、横線が細いという特徴があり、伝統的で上品な印象を与えるフォントです。
格式のある動画や、フォーマルなシーンに最適です。特に、高級感を持たせたい商品紹介や文化的なイベントに適しています。ただし、動きのあるシーンや短時間で情報を伝える際には可読性が低くなるため適していません。
3.3 手書き風フォント
手書き風フォントは、親しみやすさやカジュアルな印象を与え、視聴者に温かみを伝えることができます。
ライフスタイル系の動画や、個人的なメッセージ、店舗紹介に最適です。店舗内のちょっとしたポップなどでも使い勝手が良いですね。
ただし、ビジネス向けやフォーマルな動画には信頼性に欠ける場合があるため、慎重に使用する必要があります。
読みやすさも犠牲になる場合があるため、短いテキストでの使用がおすすめです。
4.フォントウェイトについて
フォントウェイトとは、フォントの太さを示し、視覚的な印象や読みやすさに大きな影響を与えます。
適切なフォントウェイトを選ぶことで、メッセージの強弱を表現しやすくなります。
細いほど繊細な印象を与えますが視認性が悪くなります。
太いと視認性は上がりますが文字が重たくなり、動画全体に圧迫感を与えたり文字が画面を大きく占めて目立ちすぎたりします。
フォントには様々なウェイトがあり、以下に代表的なものを紹介します。
ただし、すべてのフォントが全てのウェイトに対応しているわけではないため、使用するフォントに応じた選択が必要です。
フォントウェイトは、文字の太さによって視認性や可読性、強調性などの要素に大きく影響を与えます。
以下に、各フォントウェイトがそれぞれの要素に対してどの程度適切かを「×(不適切)」「▲(やや不適切)」「○(適切)」「◎(非常に適切)」で表しています。
フォントウェイト | 視認性 | 可読性 | 強調性 | 長文向け | 短文向け |
---|---|---|---|---|---|
エクストラライト (Extra Light:EL) |
▲ | ▲ | × | × | ▲ |
ライト (Light:L) |
○ | ○ | ▲ | ▲ | ○ |
レギュラー (Regular:R) |
◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
ミディアム (Medium:M) |
◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
デミボールド (Demi Bold:DB) |
○ | ○ | ◎ | ▲ | ◎ |
ボールド (Bold:B) |
○ | ○ | ◎ | × | ◎ |
ヘビー (Heavy:H) |
▲ | ▲ | ◎ | × | ○ |
ウルトラ (Ultra:U) |
× | × | ◎ | × | ▲ |
この表を参考に、使用する場面に応じて適切なフォントウェイトを選ぶことで、視認性や可読性を最大限に活かしつつ、強調したいポイントを効果的に伝えることができます。
エクストラライト(Extra Light:EL): 非常に細く、繊細で優美な印象を与えるフォントウェイトです。
上品なデザインやミニマリズムを強調したい場面に適していますが、視認性が低くなることが多いため、コントラストや背景に注意が必要です。
また、エクストラライトは使用頻度が少なく、全てのフォントで存在するわけではありません。
ライト(Light:L): ライトウェイトのフォントは、細くて繊細な印象を与えます。
上品で静かな場面や、女性向け商品プロモーションなどに適していますが、視認性が低くなる可能性があるため、背景とのコントラストに注意が必要です。
レギュラー(Regular:R): レギュラーウェイトは、最も一般的な太さで、テロップや字幕として多くのシーンで使用されています。
視認性も高く、バランスの取れたフォントウェイトです。
ミディアム(Medium:M): レギュラーよりも少し太いフォントウェイトで、適度な強調を必要とする場面に適しています。
視認性が良く、特に重要な情報を伝えたい場合に使用されますが、過度な強調感を避けるために適切なバランスが必要です。
デミボールド(Demi Bold:DB): レギュラーよりも太く、ボールドよりも控えめなフォントウェイトです。
このウェイトはセミボールド(Semi Bold)と呼ばれることもあります。
強調したいが、ボールドほどの太さは不要な場面に適しており、重要な情報を引き立てたいときに役立ちます。
弊社の動画におけるボイスフォローで一番多く使っているのがこの付近のフォントウェイトとミディアムあたりです。
ボールド(Bold:B): ボールドウェイトは、強調したいメッセージやタイトル部分に使用され、力強さと視覚的なインパクトを与えます。
重要なポイントを視聴者に伝える際に効果的ですが、過剰に使用すると画面が重くなりすぎるため、使用箇所には注意が必要です。
ヘビー(Heavy:H): 非常に太いフォントウェイトで、強いインパクトを与えたい場面に適しています。
ただし、視覚的に非常に重くなるため、限られたシーンでの使用が推奨されます。
ウルトラ(Ultra:U): ヘビーよりもさらに太く、最大級の強調を行いたい場合に使用されます。
使用頻度は少なく、全てのフォントで提供されるわけではありません。大見出しや非常に短いテキストに限定して使用することが望ましいです。
5.まとめ
テロップの使い方は、視覚的な効果とメッセージの伝達に大きな影響を与えます。
適切なフォントやフォントウェイトを選ぶことで、視認性や可読性を向上させ、視聴者に効果的なメッセージを届けることが可能です。
明朝体やゴシック体、手書き風フォントの特徴を理解し、動画のテーマやシーンに応じた最適な選択をすることで、動画全体のクオリティを高めることができます。